舞寿し 修善寺の駅弁−伊豆の旨い!が此処にある
 修善寺駅に弁当を出して30余年。
 無添加・手作りの味にこだわり続け
 まごころを込めて「伊豆の旨い!」をお伝えします。
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PRESS 2004.1101 「旅の手帖」 2004年11月号

あじ寿司
「旅の手帖」 2004年11月号  
 【記事】
 「あじ寿司 伊豆箱根鉄道 修善寺駅

旅の手帖2004.11月号表紙 旅の手帖「がんばれ!駅弁」コーナー 
《厳選のアジを、絶妙な酢加減で締めた寿司屋の味》
 新鮮なアジといっても、伊豆近海で捕れたアジと、地方で水揚げされ運ばれてきたアジとでは、ダジャレではなく本当に味が違う。
 鮮度抜群だからこそ、軽く酢締めされたアジは生の刺身に近い。それで居て青魚特有の生臭さが全くないのは、もとが寿司屋ならではの丁寧な仕込みと、アジの仕入を担う魚屋の目利きが合ってこその逸品だ。

 早朝5時過ぎ、沼津港にずらりと並んだトロ箱や活魚の生け簀では、水揚げされたばかりの魚がキラキラと輝いていた。そのトロ箱の隙間を縫うように仲買人たちが忙しなく走り回り、にわかに港が活気づく。セリの始まりだ。修善寺駅前で魚屋を営む梅原義久さんも、柔和な顔が一変して険しくなり、目当ての小鰺のトロ箱を落札した。旅の手帖−魚梅さん/魚河岸仕入の様子

 「これが今朝沼津港に揚がったアジの中でも一番最高のヤツだよ!比べてみりゃ一発で分かるから」。梅原さんは自分でセリ落としたアジと、他から持ってきたアジを捌(さば)き始めた。見た目はほとんど変わらないのだが、食べ比べてみると明か。梅原さんのアジのほうが身に弾力があり、程よい脂でしっとりしている。「オレが買い付けたのは、伊豆川奈沖の定置網で捕れたヤツ。別の1匹はね、福島の港から陸送されたアジなの。同じように新鮮そうでも、全然違うでしょ」

 水揚げ港が変われば、運ぶ時間が異なり鮮度も違ってくる。もっと厳密には同じ沼津港の水揚げでも、相模湾と駿河湾でも魚の大きさや脂の乗りが違うと言う。そこまで厳選してアジを仕入れるのは、修善寺の「舞寿し」のためだった。

旅の手帖−あじ寿司をどうぞ 以前は人気の寿司屋だった「舞寿し」は、先代の武士清光さんが亡くなられて店を閉めてからも、当時から作っていた駅弁は奥さんのひさ子さんが引き継いだ。
「昔は幕の内とか作ってたんですよ。でも5年くらい前にあじ寿司を始めたら、それがだんだんと人気になってねぇ」

 早朝の仕入から見てきたので、アジの鮮度と質の良さは確認済み。そこに寿司屋仕込みの仕事が加わる。小さなアジは丁寧に3枚におろされ、塩を振った後に軽く酢で締められる。身の表面はうっすらと白くなるが、包丁で切ると中は刺身のように透明なまま。たまらずに一切れ頂くと、あっさりと爽やかな酢が魚臭さを消し、それでいてアジ独特の風味が香る。締め過ぎず、しっとりした食感を残した絶妙な味わいだ。仕込み終えたアジは一晩寝かされ、より一層柔らかな酢加減となる。

旅の手帖−あじ寿司 弁当にする際も決して手抜きはせず、アジの薄皮を剥ぐのも盛り付ける直前。手間を省いて一度に全部の皮を剥いでしまうと、それだけで鮮度が落ちてしまうのだ。舞寿しの厨房は修善寺駅の目の前にあり、売れ具合を確かめながら、朝昼や東京への列車の時間に合わせて少しずつ作っては補充していた。

 作業中はアジの切り身だけ頂いたが、弁当になると、またひと味違う。白ごまがまぶされたご飯の上には、伊豆松崎名物の桜葉の塩漬けが1枚添えられ、独特の甘じょっぱい風味がアクセントになっている。修善寺特産の本ワサビも風味豊か。何から何まで、本物の寿司屋の味わいだ。修善寺は伊豆の山の中というイメージがあっtが、これだけ旨い海の幸が、しかも駅弁として食べられることに感服した。

【ページ内コメント】

酢飯 :
ふっくらと炊けたご飯を酢飯にするのも、もと寿司屋ならではの得意技。酢飯の上に敷かれた桜葉の塩漬けからは独特の甘い香りが漂い、酢飯やアジとの相性も抜群。弁当の箱はわざわざ福井の和紙を取り寄せている。

アジの切り身:
小アジは魚体が小さめで酢締めの加減が難しいが、寿司屋時代に見て食べて覚えた技と経験により、表面だけ酢がしみこみ、身はプリプリと弾けるよう。このアジを肴に日本酒でも飲めば、まるで寿司屋のカウンターにいるようだ。

活気あふれる沼津港のセリ。どの魚も新鮮に見えるが、その中でも最高のアジを梅原さんはセリ落とす。

厨房で仕込み中の武士ひさ子さん。濕やかで丁寧なしごとぶりに感心してしまう。

修善寺駅前の魚屋「魚梅」のご主人、梅原義久さん。梅原さんの目利きと仕入あっての「あじ寿司」だ。

伊豆近海では川奈や土肥、下田などに定置網があり、ほぼ毎朝新鮮なアジが揚がる。

修善寺駅売店のほか、東京行き特急社内でも購入可能(12:35修善寺発〜大場間)


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